* まとわりつく子供 * データ 中国人/女性/4〜5才 とても心苦しいことだけれど、北京を歩いていると(特に前門あたり) 歩いている私たちの片足にがっちりへばりつく子供がいる。 そう、それが彼女たちのお仕事。近くでは親が見張っているという。 お金を渡すまで離れない。以前、友人KとMと前門をある手いると、Y の右足にまるでコアラみたいにがっしりへばりつく女の子。 「お金をちょーだい。角でいいから!(10角=1元=15円)」と。 どうやっても離れない。短絡的な私は「かわいそうだから、あげよ」と 言うが、読みの深い友人Kは 「いったん、あげてしまうとこの子のためにならない」と。 そう、簡単にお金を得ることをしてしまったら将来働かずにずっと こうやって生きていくことになると。 そうかもしれない。 そういった友人Kは友人Yにへばりつく女の子を自力ではがした。すごく かわいそうだったけど、やっぱり彼女のためにはそうすべきだったのかも 知れない。今でも心苦しい思い出として私の中で残ってる。 私の通っていた大学のそばにはいつもよれよれのおばあちゃんと3歳ぐらいの 子供が座ってた。おばあさんは一日女の子を抱っこするか(−10度と寒いなか) それか、地面に額をつけ拝んでいる。しかし、それも大学のそばとあって いつも通る道なので一度あげると・・・と思うとお金を上げなかった。 しかし、私は留学中ずっとあまり使わない角(マオ)をプリングルスの空き箱の中に ためていたので帰国する前の日、その子の元へと歩いていって プリングルスの中身を女の子の小さな乾燥した手の中へあけようとした。 一瞬何をされるのか分からなかった女の子は手を引っ込めたが、中には 一元や角の札、コインが入ってるのをみてうれしそうに空き箱を受け取った。 ついでに私が巻いていたマフラーもあげた。 いい気分になると思ったけど、逆だった。すごく寂しく切ない気分になって しまった。 北京にはたくさんのこういった人がいる。地方では自給自足をしていて、ほとんど 現金収入のない人たちが、「北京に行きさえすれば現金を稼げる」と出てくる。 でも実際ほとんど仕事はないのだ。 よく、北京西駅(長距離列車の駅)には大きな荷物をもつ人々を見かけた。 2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博が中国に大きな変化をもたらせば・・・ と心から強く願う。 世界にはいろいろな人がいっぱい |